乾燥肌が引き起こす問題とは
肌が乾燥すると、何が問題なのでしょうか。
肌が乾燥すると起こることの一番深刻な問題は「バリア機能が落ちる」ことです。
肌の一番外側は、皮脂膜で覆われています。
加齢によって皮脂の分泌が少なくなる、洗顔で皮脂膜を洗い落としてしまっている等の理由から、皮脂膜が作られにくくなると、バリア機能が落ちます。 そして肌の中の水分はどんどん蒸発していってしまいます。 それによって乾燥がすすむのです。
また、バリア機能が落ちると外部からのちょっとした刺激を受けやすくなるので、かゆみや赤みが出やすく、肌荒れしやすくなります。 皮脂膜の内側にある角質細胞はめくれ上がってしまい、それがひどくなると白く粉をふいたように見えるのです。 もちろん化粧のノリも悪くなります。
皮脂膜や角質層には、紫外線をある程度は吸収したり、ブロックする働きもあるのでバリア機能が落ちると、日常的な紫外線ダメージも受けやすくなります。 UVケアも大切ですが、バリア機能が落ちていると最悪、紫外線が基底層まで届いて皮膚がんを発生させることにもなるのです。
乾燥肌であることは見た目だけの問題ではなく、かなり真剣に向きあった方が良い問題なのです。 皮脂膜が少ない状態だと、角質細胞同士をつなぐ役目をしている細胞間脂質も減っていきます。
細胞間脂質は主にセラミドからなり、脂質でありながら、水となじみやすい「親水基」という部分を持っている構造をしているため、水とくっついて表皮の中に存在することができます。 乾燥肌にならないためには、肌のバリアを守ること。
そのためには、顔を洗いすぎない（シャワーを顔に当てない）、クレンジングの後にW洗顔しない（クレンジングや洗顔料に含まれている合成界面活性剤はバリア機能を破壊させます）、基礎化粧品でセラミドを補い、バリアを助けるということがポイントになります。
セラミドは、肌の表面に近いところに存在していますから、化粧品で十分補うことができます。 逆にヒアルロン酸やコラーゲンは分子が大きく、化粧品を塗っても真皮まで届きません。
ですから、ドリンクやサプリメントで補うことが効果的と言われています。 冬だけでなく、年中乾燥肌という人は「セラミド」を意識してみると良いでしょう。
