乾燥肌で悩んでいる方には海水療法
海水と聞くと、海からあがってきた時の、肌や髪のべたべた感やパサパサ感を思い出す人もいるでしょう。
海辺は紫外線も強いし、わざわざ肌を痛めにいくようなことは絶対しない!と心に決めている人もいるかもしれません。
しかし海水は肌にメリットもあるのです。 海水は水分が97%、塩分が3%程度と言われています。 その3%の塩分の内訳は、塩化ナトリウム:78%、塩化マグネシウム9.6%、硫酸マグネシウム6.0%、硫酸カルシウム4.0%、塩化カリウム2.0%です。
海水が肌に良いのは、海水中の塩化マグネシウム、硫酸マグネシウムと言われています。 マグネシウムは肌のバリア機能を高めるからです。 マグネシウムが強力な保湿作用を持ち、バリア機能を高めることは、皮膚科の先生も言っておられます。
極度の乾燥肌を持つ患者さんに、塩化マグネシウムを1%含む溶液を1日2,3回塗布してもらったところ、2週間後にはキメも細かく、肌もしっとりしたというのです。 もちろん他の保湿剤は一切使用していません。
なぜマグネシウムは肌のバリア機能を高めるのでしょうか。 それは、マグネシウムがエネルギーの代謝に必須なものだからです。 皮膚の細胞の代謝が低下すれば、結果角質層が薄くなり、バリア機能も低下します。
つまり、マグネシウムが豊富にあると、エネルギー代謝が活発になり、皮膚の細胞のターンオーバーが正常に働くようになるのです。
ですから乾燥肌に限ったことではなく、海水で背中のあせもが治った、上半身にポツポツできていたニキビが治った、という人も多数いるのです。 肌のバリア機能が高まった結果、と言うことに他なりませんよね。
実際、アトピー性皮膚炎の民間療法として、海水療法というのもあります。 ヨーロッパにもタラソテラピー(海洋療法)というのがありますよね。
合う合わないはありますので誰にでも有効というわけにはいかないかもしれませんが、乾燥肌で悩んでいる方は一度海水療法を試してみてはいかがでしょうか。
しかし乾燥肌を治したいがために、わざわざ海まで行くのも面倒ですし、海が近くにない場所に住んでいれば現実的ではないですよね。
海水療法は家で行うこともできます。 海に行かずとも、海水と同じ濃度の塩水を作ればよいのです。 ただし、「伯方の塩」等の「海塩」で行うようにしてください。