子供の乾燥肌に多い鮫肌について
鮫肌とは、皮膚がサメの肌のようにザラザラになってしまう皮膚疾患。
正式な病名は「魚鱗癬」と言います。
本来はターンオーバーにより垢となって剥がれ落ちるべき角質が、何らかの異常を生じ、フケのような薄片やくずとなって、 ポロポロと剥げ落ちる(落屑)状態になります。
鮫肌は特に子供に多く見られますが、適切な処置により大人になるにつれて治る人が多くいます。 原因は、はっきりとわかっていませんが乳幼児の場合は遺伝が大きく影響していると言われています。
もちろん環境によるもの、生活習慣によるもの等、いくつかの原因で鮫肌となってしまうことも多いです。 根本的な原因が明らかになっていないため、鮫肌は対症療法が主流となっています。
鮫肌は極度の乾燥が特徴です。 顔よりは手足、肩や脇腹、お尻などに多く見られます。 かゆみを伴ったりすることもありますので、小さい子供にとっては辛いですよね。
鮫肌は、乾燥肌がさらにひどくなったような疾患ですので、自己流でスキンケアをするとより悪化してしまう可能性があります。 必ず皮膚科の専門医の指示を仰ぎましょう。
皮膚科では、対症療法としてステロイド外用薬が処方されることがあります。 ステロイドを小さな子供に使うのは怖いとか危険だと思われるかもしれませんが、ステロイドは作用が強いものから弱いものまで数多くあります。
信頼できる皮膚科医であれば、肌の状態に合った強さのステロイドを処方するはずです。 また長期間ではなく、適量を使用する分にはステロイドは優れた効果がありますので過度に心配する必要はありません。
また、鮫肌はビタミンAの不足も大きな原因のひとつということがわかっています。 ですので、大人の場合は内服薬として、ビタミンA誘導体であるエトレチナートが処方されることもあります。
ビタミンAを多く含む食べ物、例えばうなぎ、レバー、にんじん、ほうれん草、卵黄などの摂取も良いでしょう。 鮫肌は、ある日突然なるものではありません。 遺伝で生まれつき鮫肌、という赤ちゃん以外は、乾燥肌から移行してしまったという場合がほとんどです。
普段からまめに保湿することで、乾燥肌から鮫肌への移行は防ぐことが可能ということです。 子供は大人より皮膚が薄いです。 刺激の少ない、できれば添加物も少ない保湿剤を選んであげてくださいね。