乾燥肌は色素沈着しやすい
色素沈着とは、さまざまな要因で皮膚に炎症が生じ、その症状がおさまった後、色素が残ってしまうことです。
色素沈着はホルモンバランスの乱れ、刺激にさらされること、強い日差しを浴びること等により起こります。
妊娠中ホルモンバランスが乱れ、身体に一気にシミ(色素沈着)ができて愕然とした、という経験を持つ女性も多いと思います。 また、加齢によってもホルモンバランスが乱れますので、年齢を重ねていくと色素沈着が増えていくのはある程度仕方のないことかもしれません。
また、乾燥肌の人は、皮膚のバリア機能が低下しているため、ボディタオルの刺激や、かゆくてちょっと掻いてしまうことで、色素沈着を起こしやすいです。
肌は何とか外部の刺激から守ろうと、メラニン色素をつくるからです。 そしてメラニンが排出されず肌に残るとシミ(色素沈着)になるのです。
健康な肌であればメラニンも排出されやすいのですが、乾燥肌やインナードライ肌等はターンオーバーがうまくいっていませんから、メラニンも肌に残りやすくなります。 このような色素沈着はどうすれば改善されるのでしょうか。
まず妊娠中で色素沈着が増えてしまっている場合は、出産してホルモンの分泌が元に戻れば、数ヶ月で改善されていきますので、あまりあわてることはありません。
乾燥肌の人は、保湿を心がけることです。 乾燥肌が改善されなければ、かゆみもおさまりませんし、ターンオーバーも正常に近づくことはできません。
しかし個人のスキンケアだけではどうにもならないやっかいな色素沈着も多いです。 そういう時は専門医に相談してみましょう。
皮膚科では色素沈着に対し、ケミカルピーリングやイオン導入等の治療ができます。 ケミカルピーリングとは、皮膚に弱酸を塗布することで、皮膚表面の角質細胞間の接着をゆるやかにし、角質層に蓄積された古い角質を除去し、健康的でキメの整った肌にする治療法です。
イオン導入は弱い電流を流し、ビタミンCやトラネキサム酸などを肌の深部に送り込みます。 特にビタミンCのイオン導入は、皮膚の新陳代謝を促進しメラニンの排出を促し、透明感のあるお肌を作ります。
ケミカルピーリングもイオン導入器も市販されていますが、必要な角質まで取り除いてしまったり、肌に強い刺激を与えてしまったりと、肌を悪化させる可能性も否定できませんので、必ず皮膚科で行うようにしましょう。